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木村魚拓「三十男のピロートーク」
秋と冬とを気まぐれに、行ったり来たりしているような気候の中、私は親切心とお節介の狭間で揺れ動いている。


先日、前のめりになって天ぷら茶漬けをかきこむ友人の、天頂部を見て驚いた。まだまだ土俵際で踏ん張っているとばかり思っていたのに、ハゲとするのは大袈裟だけど、薄毛と呼ぶには寂し過ぎる、激しいレースを繰り返した競馬場の如き頭髪は、完全に俵から足が出ていた。行事が相手に軍配を上げていた。もはや負けを認めざるを得ない状況であった。


友人は三十代後半。何も人生に負けたわけではない。他の人よりいささか早く、髪との戦いに敗れただけであり、潔く負けを認めて短髪にすれば、新たなる希望が見えてくる。前髪を長めに残し、隠そうとするのは逆効果。ここはもうドーンと開き直っていこうではないかと、外側を大きく回ってキャッチャーミットに吸い込まれる、内海のカーブの如き要領で遠回しにアドバイスしたものの、なかなか真意が伝わらなかった。「うまいねこれ、えへへ」と笑っている姿を見て、私はやきもきしていた。


崎陽軒のシューマイを思う。あれの底に入っているグリンピースは親切心か、お節介か。この世の中でハマリと偉ぶった人とグリンピースが最も苦手な私にとって、あれは心より邪魔である。はしたない話だが、底にあるグリンピースをひとつずつほじくってから頂くとはいえ、崎陽軒を責めようとは思わない。何となれば、そこには味や彩りを考えた親切心が見え隠れするからだ。


笑っている場合ではないのである。かき揚げ頬張っている場合でもないのである。彼の懐に入り込み、もう無理だから髪を刈ってこいとはっきり伝えたとしたら、彼はどう捉えるのだろう。それはお節介だと腹を立てるのか、親切心と受け取ってくれるのか。その2つの間をゆらゆらと行き来しながら、こんな多くの目に触れる場で思い切り書いちゃっていいのかと、不安になっている自分がいる。関係者各位、奴に余計なことを伝えぬこともまた、親切心であることをお忘れなきよう。





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@kimuragyotakuG









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